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◆なぜ二つのプラットフォームが必要なのか
産業や地域産業や企業、その技術や製品、ものづくりそのものを
進化させていく仕組みが必要になる。

基本的には二つの方向が必要になると考える。

これまでは二つを同時に追うことは不可能とされてきたが、
情報技術によってそれは可能になる。

一つは最適化の方向だ。
いままでにも日本が行ってきた最適化の方向
高密度で高品位なものづくりの方向を高度に洗礼させ、安定させ、
情報技術によってややもすれば遅くなる傾向にある最適化という課題を
すばやく駆動させていく。
進化のスピードを加速させ工業集積や地域産業のなかに再び落とし込んでいく。

まさにそのための「仕組み」が必要になる。

一方、「最適化」の対局にある「最大化」は
今の日本にとっては難しい局面にあると考える。

今後、大量生産、標準化、モジュール化の進む分野は
残念ながらますます国外へ向かわざるを得ないだろう。

中小企業もまた海外に目を向けざるを得ないが、
ここには新たな課題が山積する。
国内の多くの中小企業にとっては
これらは非常に困難な課題であると考える。
また、すでに国内においては最大化に向って邁進してきた
分野において最適化の方向を加味することによって
これまでの最大化とは異なる方向性を目指す動きも始っている。

残る二つ目の方向は
このような「最適化」と「最大化」を「融合」させ、
うまく連携・利用しあい、互いの進化を刺激し駆動しながら
同時に、その「融合」の上に「ものづくりの多様化」の仕組みを
新たに作り出すことだと考える。

すでに最大化の結果であるはずの「標準化」「モジュール化」や
最適化を生み出す礎となった工業集積地域や業界などの企業間関係の
中に存在した濃密なコミュニケーションのためのシステムが
この、ものづくりの「多様化」を発展させるための技術・社会の
基盤・基礎となる可能性を生み出してきている。

同時に
ものづくりの「多様化」を駆動するには、人と社会や環境との間に
常に成長し変化し価値観をも変えながら存在する様々な「多様性」を
ものづくりに、すばやくそして細やかに反映させる仕組みが必要になる。

そして
21世紀を目前にして爆発的な発展を 遂げようとしている「情報化」は
まさにその多様性を反映させた多様化を可能にする。

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